
6月27日(金)設計会館の会議室にて「第8回北海道MaaS推進セミナー」~交通と観光との共創による北海道MaaSの実現に向けて~が現地40名以上、オンライン300名以上の参加で開催されました。主催は当一社)北海道産学官研究フォーラム。北海道MaaS推進研究会で共催は北海道経済連合会で、令和6年度「交通と観光との共創による北海道MaaS構築人材育成事業」の成果を踏まえて開催されました。基調講演の室蘭工業大学の有村幹治教授は「交通と観光のDX:MaaSを超えて」と題して、これまでの研究成果をもとに交通・観光の人流データなどの解析をもとに、今後の北海道MaaSの実現に向けての課題と今後求められる視点を語られました。
公社)北海道観光機構の役員付部長 廣岡伸雄氏は「『北海道MaaS』実現に向けて」と題して、北海道MaaSプラットフォームを組織面とデーテ連携の視点で語られました。

北海道経済連合会の 地域政策グループ 部長 塩谷嘉規氏は「『ぐる旅北海道(仮称)』について」と題して既存のデジタルチケットを連携する北海道共通のランディングページ『ぐる旅北海道(仮称)』の構築を中心に語られました。

その後、事業者側としてはじめに網走バス株式会社の専務取締役の明神健太氏は「オホーツク観光MaaS事業」と題して公共ライドシェアとも連携したオンデマンドバスへの取組みについて紹介されました。

北海道旅客鉄道株式会社 総合企画本部経営企画部主幹の大森克利氏は「QRコードを活用した鉄道と二次交通の連携事業」と題して、「交通空白」解消・官民連携プラットフォームへの取組みとして駅という交通結節点における二次交通との乗り継ぎ課題の解決のための手段として簡単に二次交通のオンライン予約が可能なQRコードを利用した連携事業について語られました。

北海道エアポート株式会社 営業開発本部観光開発部部長の浅井克哉氏は「旭川空港を起点としたMaaS推進事業について」と題して旭川空港を起点としたMaaSの社会実装により、利用者に関するシームレスな連携や、現在取得できていない各種データの収集を実現することで、周辺エリアの交通課題の解決や持続可能な公共交通網構築を提供することを目的として、エアライン運行情報と公共交通の連携に向けた取り組みについて語られました。

最後に北海道ハイヤー協会 会長 平島誉久氏は「タクシー業界におけるMaaSの取組み」と題して全国初のタクシー応援隊ニセコモデル発足 と進化について、国交省と数多くのルール改正、現地仕様の車両準備、地元事業者の説得、派遣事業者への協力要請、自治体への宿場支援要請などを乗越え、構想以来8か月のスピード実現した事例などを語られました。

後半の質疑応答では、有村教授がモデレーターを務め、北海道MaaSの実現に向けた視点で各講師に質疑を行いました。

多くの皆様に北海道におけるMaaSプラットフォームの構築に向けた現状を理解いただくことが出来て有意義なセミナーとなりました。
